奨学金を借りるのはリスクなのか?

大学進学のために奨学金を借りることに対してネガティブな印象を持っている人がいるという話を聞きました。

話を聞いてみると、奨学金は返すのが大変になるので、大学を諦めて短期大学や専門学校に行った方がリスクが少ないのではないかという話でした。

この話を聞いたときに、私の中では???と疑問符が踊っていました。自身の経験では奨学金を返せないという人はほとんどおらず、逆に利子も少ない人生で借りられるローンの中ではかなり有利なものという印象があったからです。

そこで奨学金の返済ができない人の属性に関して少し調べてみました。

現在、奨学金を返せていない人は4%ほどとのことです。

さて、別のデータになりますが、大学別の返済ができていない人の割合をリストにした記事も見つかりました。その中では約700校の名前が書かれておりました。さて、先ほど挙げた奨学金を返していない人の割合4%を上回る学校は何校あったでしょうか?単純な算数で考えれば、約半数の350校、最初に書いた借りる額の大小が関わるのであれば、それよりも大きい数字になるのが当然です。しかし、実際はワースト40校ほどが平均の4%を上回っており、他の大学はそれを下回っているのが現状でした。また別のデータでは国立だけを並べたものを見つかりましたが、こちらに関してはワーストでも1%を切るとのことでした。

さて、最初の考え方とこのデータは大きく乖離(かいり)が見られます。

なぜ奨学金が返せないのか、その理由としては、卒業後の収入が大きく関わってくると思われます。

キャリア教育のデータを見ている際によくグループ分けをされるのですが、大卒グループと短大・専門学校・高卒グループのように分けられることが多く見られます。この2つのグループは、生涯年収を指標にして、分けられている場合が多いのですが、平均して60,000,000円ほどの差がつくと言われています。1部の有名私立を除けば、国公立の卒業生はこの水準を大きく上回るのも現実です。


そろそろまとめに入らせていただきますが、

奨学金は将来の自分に対する先行投資と見て良いでしょう。投資ということは、当然、優良なものもあれば、かえって負債になってしまうものもあります。やりたいことをするという視点だけではなく、自身にとって何が本当に必要なのか、長期的な夢を持って考えていけば、おのずと進みたい将来が見えてくるかもしれません。

結論として、私個人としては大学に進学するのであれば、奨学金を借りるのは選択肢として考えて良いものかと思います。もし専門学校や短期大学に進むときに、どうしても奨学金が必要なのであれば、その業界で自身がどのように生計を立てていくのかをしっかり考えながら選ぶようにしてください。


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